日本人はクリスマスをなぜ祝う?日本と海外の違いについても解説
クリスマスは、イエス・キリストの生誕を祝う日です。しかし、日本では宗教に関係なく多くの人がクリスマスを祝っているため、不思議に感じる方もいるでしょう。この記事では、日本人がクリスマスを祝う理由について解説します。日本と海外の違いも合わせて解説するため、ぜひ最後までご覧ください。
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日本人はクリスマスをなぜ祝うのか
クリスマスはイエス・キリストの生誕を祝う日ですが、日本では多くの方がお祝いをしています。日本人がクリスマスを祝うようになった経緯を解説するために、以下の2つについてまとめました。
- 日本のクリスマスの歴史
- 日本にクリスマスが広まった流れ
日本のクリスマスの歴史
日本にクリスマスが初めて伝わったのは16世紀頃です。フランシスコ・ザビエルとともに来日した宣教師たちが日本人のキリスト教徒を招き、キリストの降誕祭を行ったことが起源と言われています。しかし、当時はキリスト教禁止令が発令されていたため、クリスマスはにぎやかに祝われることはありませんでした。隠れキリシタンたちによって、ひっそりとバレないように行われていたようです。
そこから開国するまでクリスマスが受け入れられることはなく、歴史からも姿を消しています。江戸時代が終わり、明治時代に入ると海外から様々な文化が日本に入ってきました。その時にクリスマスが改めて到来し、少しずつ民衆に広まっていきますが、第二次世界大戦の開戦により再び姿を消します。戦後、日本の状況が落ち着いてからようやく日本でもクリスマスの文化が浸透し始めました。
日本にクリスマスが広まった流れ
日本にクリスマスが広まり始めたのは、第二次世界大戦後のことです。1950年頃、日本ではベビーブームと呼ばれる世代が大量に誕生しました。そこに目をつけたのが、ケーキ・洋菓子の老舗メーカーである不二家です。不二家はクリスマスケーキの原型を作ったと言われています。
この文化は日本独特のものであり、徐々に民衆へと浸透していきました。その後、デパートでも様々なクリスマス向けの商品が販売されるようになり、日本にクリスマスの文化が定着していったのです。
クリスマスの由来
クリスマスはイエス・キリストの誕生日と勘違いされている方も多いですが、厳密に言うと違います。イエス・キリストの誕生日は明確になっていません。そのためクリスマスはイエス・キリストの誕生日ではなく、誕生を祝う日です。
クリスマスがいつ頃から始まったのかは、正確にはわかりませんが、有力な説としては、2世紀~4世紀頃であるとされています。ローマ帝国時代、ペルシャから太陽信仰であるミトラス教がヨーロッパに伝わってきました。ミトラス教では「光の祭り」と呼ばれる行事が、1年で一番昼が短い冬至に行われます。翌日から昼が長くなっていくため、太陽の力が強まると考えお祝いをしていたようです。
一方ローマ帝国では、農耕の儀式を12月25日前後に行っていました。ローマ皇帝はイエス・キリストを光にたとえ「光(太陽)の復活はキリストの復活である」とし、冬至の12月25日をキリストの降誕祭に制定しました。
日本と海外のクリスマスの違い
日本と海外では、クリスマスの過ごし方が異なります。ここからは、それぞれの過ごし方について解説します。
日本のクリスマスの過ごし方
日本では、クリスマスはカップルや友人同士でデートやパーティーを行うのが主流です。ケーキやチキンを食べる習慣も広まっており、にぎやかに過ごすことが多いです。
海外のクリスマスの過ごし方
海外では、クリスマスは家族が集まる大切なイベントとして捉えられています。家族や親戚と集まってゆったり過ごしたり、ミサでお祈りをしたりすることが多いです。
日本のクリスマスの歴史や過ごし方を知ろう!
日本に初めてクリスマスが伝わったのは16世紀頃とされています。しかし、民衆に広まり始めたのは、第二次世界大戦後からです。クリスマスにカップルでデートをしたり、友人とパーティーを行ったりしてにぎやかに過ごすのは、日本ならではの楽しみ方と言えるでしょう。